彼の事情、私の事情

いつもの様に彼と電話でおしゃべりをしていて、
いつもの様に彼の生活ぶりを聞いて、
上の空で話を聞いていた訳じゃなかったんだけれど、
前に聞いた亊を再度聞き返してしまって、
その亊をきっかけに突然彼がいろんな私の至らない点を指摘し始めた！

「沙織は俺の話しを真剣に聞いていない。いや真剣に思っていない。」
「いろんな亊に対してそうだ！　何事に対しても真剣味が足りない！」
「二人の間の亊だってそうだ。いくら泊まり掛けで来てくれと言っても、
親が許してくれないからという理由で泊まりにさえ来ない。」
「俺は前から就職が決まったら同棲したいと言ってきた。
だけど沙織は同棲は親が許してくれるはずがないと言って、
何の努力もしようとせずにいる。」
「沙織も、もう22才だろ？何で親の許可が必要なんだよ！」
「何で親に反対されたとしても強行手段に出てくれようとしないんだ？」
「今何の努力も親と対立する覚悟もないんだったら
この先何年経っても同じだろう。俺はもう待てない。もう何も言わない。」
「沙織の亊は好きだけれど、そんな曖昧な沙織とはもう付き合えない。」って。

確かに私は彼の為に親と対立する亊を避けているところがある。
それは出来るなら彼との仲を認めてもらってお付き合いをしていきたいから。
それから同棲に関しては私自身があまり乗り気になれないから。

彼のお部屋に気軽にお泊まり出来る様になりたい。お泊まりしたい。
だけど親に強硬に反対されちゃったらそれ以上の行動には出られなくなっちゃう。

親に対して良い子すぎるのかもしれない。
もう22才という年齢からしたらおかしな話しなのかも知れない。

だけど私のそういう性格は彼も知ってくれているはずなのに。

彼は私がこのままの状態だったらもう付き合う亊自体を考え直す。とまで言ってきた。

私はいわゆる「箱入り娘」なんかじゃないけれど、
だけど父親そういう亊に対しては古い考えを持っている人な亊は確か。

私は親の意向を考え過ぎなんだろうか？　臆病なんだろうか？

何だか板挟み。　　
きっと私はもっと自己意志に従って行動を起こすべきなんだよね。
うーん. . .頑張るけれど、彼の譲歩も、もう少し欲しい。